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【フタコン通信】VOL.010(2011年06月24日号)
【 豆知識 】
【1】土地の境界はどうなるの?
前号のフタコン通信で、今回の震災による地殻変動については解説をしました。
http://www.futaba-con.co.jp/topics/magagin_110423.shtml
それでは、動いてしまった土地の境界はどうなってしまうのでしょう?
土地の境界を確定するひとつの資料として、法務局に備え付けの図面がありますが、現在法務局に保管してある図面の境界の位置(座標)は当然震災前からあったものです。
その資料を元に境界を復元すると、大きい所では5メートルほど位置がずれる可能性があり、今までのやり方では境界は復元できません。
よって国土地理院では、一日でも早く正確な位置の情報を国民に提供できるよう、国土の基準である電子基準点や三角点の改測(測り直し)を行っており、今秋には成果が公表される予定です。
それまでの間、土地の登記が出来ないわけではなく、正式な国家座標ではない任意の座標を用いて図面を作成し、その土地の周りの状況を専門家が個別に判断し登記を行います。
今後は法務省から復旧復興に向けての指針が出され、新しい基準点を元にした登記が行われていくものと思われます。
ただし、震災により断層が発生したり、大きな地滑りが発生した地域などでは、今までよりも多くの資料や様々な条件を確認しながら、より慎重に作業を行う必要があります。
その時に現存する境界杭は大変重要な資料となりますので、家の解体や道路の復旧で、移動させたり撤去したりしないようご注意下さい。
http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/saigai0008.html
もし土地の境界でお悩みをお持ちの方や、この機会に境界をはっきりさせたいと思っている方は、弊社スタッフまたはお知り合いの土地家屋調査士へご相談下さい。
【2】いわきの温泉はどうなったのか?
東日本大地震以来、温泉地に異変が起きています。
・茨城県大子町にある袋田温泉ではそれまで透明だった湯が白濁、湯量は変わらないものの、温泉の成分に変化が見られました。
・岐阜県・飛騨にある割石温泉は湯量が2倍となり、温度も39度から41度に上昇しました。
・新潟県弥彦村の観音寺温泉は湯が出なくなってしまいました。
・我が町福島県いわき市では、旧炭鉱の縦穴やアパートの地下から突如温泉が噴き出してきました。
温泉が出るようになったのならまだいいですが、止まってしまったのでは温泉町にとっては死活問題ですね。
それぞれの地域で原因は違いますが、いわきの温泉湧出については茨城県つくば市の「産業技術総合研究所・地質情報研究部門」で調査されたようです。同部門のHPに今回の調査結果が載っていましたのでそれを簡単に解説したいと思います。
1.この地域の温泉は、以前から地下数メートルの水位で地下の割れ目にたまっていた。
2.3月11日の東日本大震災(M9.0)により、いわき市内の地面は仙台方向に向かって10センチほど伸び、それにより温泉のたまっていた地下の割れ目も一緒に広がり、割れ目の体積が増えたため、たまっていた温泉の水位が下がった。
3.4月11日の福島県浜通り地震(M7.0)により、10センチ地面が伸びていた地域の地盤が逆に15センチ縮んだ。それにより地下の割れ目の体積が今度は3.11震災前よりも減少してしまい、たまっていた温泉が地上に押し出され噴き出した。
4.温泉の総量が増えた訳ではないので、将来的には地震前の水位に落ち着くと考えられる。
温泉町ならではの話題でした。
より詳しく知りたい方はこちらをご覧下さい。
http://unit.aist.go.jp/igg/crufluid-rg/iwaki/onsen.html
【 お困りではありませんか? 】
この度の震災により、ご自宅の土地や会社の敷地内で地割れが発生したり、よう壁に亀裂が生じたりして不安に思っている方はおりませんか?
弊社の専門スタッフが状況の判断をさせていただきますので、お気軽にご相談下さい。
また被災した方々においては、ライフラインが止まってしまった時の不便さ、特に断水が続いた日々の給水作業の大変さを痛切に感じたと思います。
弊社では、井戸水・温泉の掘削工事を行っております。ご家庭の安心した生活のため、各企業の安定した事業運営のために井戸水の活用をご検討してみてはいかがでしょうか。尚、お住まいの地域により地下水の状況が異なりますので、弊社スタッフにお気軽にご相談下さい。