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【フタコン通信】VOL.069(2021年04月26日号)


【豆知識】

 水素を利用したエネルギーが今、着実に広がって来ています。そこで、今回はこの「水素」についてお話したいと思います。

 皆さん、現在の日本のエネルギー自給率は何%かご存知でしょうか?
 経済産業省資源エネルギー庁が出した令和元年度(2019年度)エネルギー需給実績によると、日本のエネルギー自給率はたった12%程しかありません。 これは先進国の中でも極めて低く、エネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に頼っている状況です。ですが、化石燃料はそう遠くないうちに枯渇すると予測されています。 そのため世界的に再生可能エネルギーや次世代エネルギーの活用が求められています。そこで注目されているのが「水素」です。「水素」といえば、元素周期表で1番目の元素です。 『水兵 リーベ ぼく の 船…』と、口ずさみながら覚えた人も多いのではないでしょうか。宇宙でもっとも豊富にある元素であり、無色・無臭、地球上で最も軽い気体です。

では、なぜ次世代エネルギーとして「水素」が注目されているのでしょうか。それは、次のような理由からです。
・さまざまな資源から作る事ができる
・水素エネルギーに関連する高い技術力を持っている
・エネルギーとして利用してもCO2 を排出しない
 特に最後の、利用してもCO2 を排出しないという水素の持つクリーンな性質は、フタコン通信2021年02月26日号の豆知識でお伝えした「カーボンニュートラル」を実現する上でも大きな役割を期待されています。 太陽光や風力などの再生可能エネルギーを利用して水素を製造すれば、CO2を全く排出しないエネルギーシステムの構築も可能となります。

 では、政府が主導する「エネルギー基本計画」や「水素基本戦略」という言葉を耳にした事はあるでしょうか?これらによって現在、さまざまな水素社会への取り組みが進められています。 なかでも福島県では福島を「再生可能エネルギー先駆けの地」とすべく、再生可能エネルギーの拡大、関連する産業の集積、研究開発を進めています。 弊社が本社を置くいわき市においては、2019 年3 月から定置式の水素ステーションが稼働を開始しました。 2019年8月にはいわき市が燃料電池自動車1台を導入し、市内では43台(2020年3月末時点)の燃料電池自動車が走行し、 街中で見かける事も多くなりました。さらに、2020 年4 月には東北地方初となる燃料電池バスが営業路線運行を開始しています。
 弊社においても2019年9月に燃料電池自動車のトヨタMIRAI を購入し、「社会環境のトータルコンサルタント」として社会環境に配慮し、事業活動を進めております。

 このように私たちの身近なところでも水素エネルギーの利活用がどんどん活発化しています。さらにメディアでは2030 年代には政府がガソリン車の新車販売を禁止する方向でいると報じるなど、 水素社会の到来もそれほど遠い未来の事ではないのかもしれません。 私達もこれからの水素社会に対応していくために、正しい知識を取り入れながら環境や次世代エネルギーについて考えていきたいですね。
 今回はこれからのエネルギー源である「水素」についての話をさせて頂きました。

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