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【フタコン通信】VOL.035(2015年08月26日号)
【豆知識】
[1] 陽炎(かげろう)について
今年の夏は記録的な猛暑が続きましたね。
日ざしの強い日に舗装道路の路面近くを通して遠くを見ると景色がゆらゆらと揺れて見えます。
今回は皆さんもご存知の「陽炎(かげろう)」についての話です。
そもそも陽炎はなぜ起きるのでしょうか?
陽炎は、アスファルトや自動車の屋根で熱せられた空気が、風が弱い場合に冷たい空気に混ざり上昇する時の温度差により、そこを通る光が様々な向きに屈折されることでゆらゆらと揺れるように見える現象です。
これを専門的なことばでいうと「シュリーレン現象」というそうです。
同じ様な現象で「蜃気楼(しんきろう)」もありますが、陽炎と蜃気楼との違いは何かというと、陽炎は上昇気流により空気が混合して起こる小規模なもので、蜃気楼は層状に密度の異なる大気が分布した状態で起こる大規模なもの。
地面が熱せられて空気がゆらゆら立ち上る様に見えるのが陽炎で、光の屈折で本来そこには無い物が見えるのが蜃気楼です。
さらに似た現象で「逃げ水」があります。これは、風が無く晴れた日にアスファルトの道路などで遠くに水があるように見える現象です。
弊社が行っている地上測量でも陽炎に影響を受ける場合があります。
測量で高さを測る際、レベル(水準義)とスタッフ(標尺)を使用しますが、レベルでスタッフの目盛を読む時に地表面に近い所では屈折量が大きくなるため、測量技術者は極力影響を少なくするのにスタッフの目盛値の下方20p以下は測定しないように作業を行っています。