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【フタコン通信】VOL.036(2015年10月26日号)
【豆知識】
[1] 火山噴火について
最近、日本のいたる所で火山の噴火が見られています。今回は火山噴火についておさらいしてみます。
1)噴火のメカニズム
地面の下にある「マントル」の中の、地下数十qのところには「マグマ」という、岩や石がとても熱くなってドロドロになったものがあります。
地面の深いところでは、マグマは圧力のかかっているまわりの岩石よりも軽いので、だんだんと地表面にむかって上昇していきます。
これらのマグマが集まって、地下数kmのところで「マグマだまり」を作ります。
「マグマだまり」に下からどんどんマグマが入ってくると、マグマだまりにおさまりきらなくなったマグマが上へと上っていきます。
そのとき、マグマの中にとけていた水が、ガスになって出てきて、マグマは泡だらけになります。
これによって、マグマが急に膨らんでさらに勢いよく上昇したり、出てきてたまったガスが破裂して上の岩石を吹き飛ばしたりします。
これによって、マグマが地表に勢いよくあふれ出し、噴火がおこります。
(防災科学技術研究所 火山情報WEBより)
2)福島県の火山活動
福島県には吾妻山、安達太良山、磐梯山、燧ヶ岳、沼沢の5つの活火山があり、磐梯山、吾妻山、安達太良山が常時観測火山となっています。
≪磐梯山≫
・過去の磐梯山の火山噴火
1888(明治21)年:中規模・水蒸気噴火(山体崩壊・泥流)
7月15日、7:45頃大音響とともに爆発、短時間に爆発が15〜20回反復して小磐梯山の大半を崩壊させた。爆発音が50〜100kmまで聞こえ、降灰は太平洋岸に達した。
大規模な岩屑なだれを生じて山麓の5村11集落を埋没し、死者461名(477名とも)。
(国土交通省:気象庁HP「磐梯山 有史以降の火山活動より」)
・現在の状況
火山活動に特段の変化はなく、静穏に経過しており、噴火の兆候は認められません。
平成21年3月31日に噴火予報(噴火警戒レベル1、平常)を発表しました。その後、予報事項に変更はありません。
≪吾妻山≫
・過去の吾妻山の火山噴火
1893-1895 (明治26-28)年 小規模な水蒸気噴火。明治噴火。
1893年6月7日の噴火により火口付近調査中の地質調査所職員2名死亡。
1950(昭和25)年 水蒸気噴火。火口湖から酸性水が流出し、発電施設に被害。
1977(昭和52)年 水蒸気噴火。火口周辺に極少量の降灰。
1996 - 2006年 散発的に地震、群発地震活動、火山性微動、地殻変動を観測。
2014年12月に気象庁は噴火警戒レベルを1から2(火口周辺規制)に引上げた。
2015年1月、大穴火口の直下付近が震源とみられる火山性地震が急増。
・現在の吾妻山
火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)。
小規模な噴火の可能性。大穴火口から500mの範囲では警戒が必要。
吾妻山の噴火警戒レベルが1(平常)から2(火口周辺規制)に引き上げられました。
≪安達太良山≫
・過去の安達太良山の火山噴火
1899(明治32)年 水蒸気噴火
1900(明治33)年 中規模・水蒸気噴火
1995(平成7)年 火山性微動
1997(平成9)年 火山ガス。沼ノ平火口内にて火山ガスによる死亡事故。死者4名
1998〜2003(平成10〜15)年
地熱活動が活発化。1999年4月27日に沼ノ平中央部で泥水の噴出を確認。
・現在の安達太良山
噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)
火山活動は、これまでと変わらず静穏な状況で、火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は見られません。
(福島県:3火山(吾妻山、安達太良山、磐梯山)の火山活動状況についてHPより)
詳しくは、福島県ホームページをご覧ください。
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/16025b/kazankatsudoujyoukyou.html