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【フタコン通信】VOL.067(2020年12月25日号)
【豆知識】
「長さ・面積について」
現在も、建築業界や不動産業界等では日常にはあまり使用しない単位【一寸や一尺】で大きさや長さを表現したりします。
日本の住宅に住むうえでは欠かせない単位表現なので知っておくととても便利です。
一寸や一尺といった単位は「尺貫法」と呼ばれる日本古来の度量衡のもので、古くから家づくりの基礎となっているものです。
ホームセンターや家具屋さんで買い物をするときに「1820mm」や「303mm」といった中途半端な長さを目にすることがあると思います。
現在主流のメートル法では違和感がありますが、この独特の長さは尺貫法の単位に由来するものです。そうとわかれば、意外とすんなりと納得できる数字ですし、
日本の住宅に合わせるなら尺貫法のサイズに合っていないものは使いにくいという考え方もできます。ちょっとした10mm数mmにもしっかり意味があります。
建築用語等で表す長さ
尺貫法 メートル法(≒) 一厘(りん) = 十毛(もう) 0.3030303 mm 一分(ぶ) = 十厘(りん) 3.030303 mm 一寸(すん) = 十分(ぶ) 3.030303 cm 一尺(しゃく)= 十寸(すん) 0.3030303 m 一尋(ひろ) = 六尺(しゃく) 1.8181818 m 一間(けん) = 六尺(しゃく) 1.8181818 m 一丈(じょう)= 十尺(しゃく) 3.030303 mこれら尺貫法由来の例としては、一寸法師や八丈島などが思いつきます。一寸法師は約3cm程でその小ささが想像できると思います。また八丈島の八丈はその長さを知らな いと島の大きさが由来なのかと思ってしまいますが、実は島で古くから作られていた絹織物に由来しています。八丈島の絹は年貢とされてきたほど有名で、その絹織物の長さが「八丈」なので、それが島名になったといいます。
また、ホームセンターなどで販売されているコンパネやダンプラなども多くは「3(尺)×6(尺)」の一畳サイズで「サブロク板」ともよばれています。
そしてこの「畳」のサイズにも、地域によって違いがあります。その理由としては「一間」の長さが時代によって変化したことが挙げられます。
織田信長の時代は一間が6尺5寸だったものが、秀吉の時代には6尺3寸、江戸時代には6尺になり、畳の大きさに影響を与えたようです。
また、地域による家の建て方(京間・江戸間等)の違いも理由の一つとされています。
尚、1958年に計量法が制定されてからは、取引や証明に尺貫法を用いられることは禁止となっているため、不動産の購入や賃貸でもuで表されるようになっていますが、生活の中にある長さにはまだ生きている単位です。
ちょっとしたときに気づくと「なるほど!」と思うこともありますので、是非見つけてみてください。