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【フタコン通信】VOL.074(2022年2月25日号)


【豆知識】

 【大雪をもたらす「JPCZ」 について】

 まだまだ寒い日が続いています。
 今回は、フタコン通信vol.71 にてご説明した「線状降水帯」の冬バージョンである、「JPCZ」についてお話していきたいと思います。

 JPCZとは、「Japan sea Polar air mass Convergence Zone (日本海寒帯気団収束帯)」の頭文字をとったもので、冬季に日本海で形成される収束帯のことを指す気象専門用語です。

 強い冬型の気圧配置の下、シベリア大陸から南下した強い寒気が、朝鮮半島で東西にわかれたのち、風下である日本海で再び合流することによって発生したのがJPCZです。風がぶつかると上昇気流が発生し雪雲が発達しやすくなります。

 JPCZは冬の線状降水帯ともいわれるように、ドカ雪を引き起こします。東北南部や北陸、山陰などに影響を及ぼし、エリアによっては一日で最大2メートルの雪が降る可能性があります。予測できなければ災害級の影響が出る恐れがあり、実際に家屋の損壊やライフラインの寸断などの大きな被害も発生しています。

 最近、日本の観測研究チームが世界で初めてJPCZの実態を捉えたとの発表があり、雲の高さが一般的な雪雲の2倍のおよそ4キロ上空まで達していたこと、雪雲は15kmと極めて狭い幅で線状に収束していたことがわかったとのことでした。

 近年、経験したことのない自然災害が毎年のように発生しています。気象用語の意味を正しく理解し、備えをしていくことが必要です。今回は最近耳にすることが増えた「JPCZ」についてお話ししました。

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